今回お話を伺ったのは、MUマテックス株式会社のブランド「なのらぼ」様。 「ナノテクノロジー×ラボラトリー」の名の通り、研究開発を基盤に珪藻土の新しい可能性を追求しているメーカーです。
建材メーカーとして培った技術を応用し、珪藻土の日用雑貨(バスマットやコースターなど)を独自の製法で開発。 特に「吸水性」「速乾性」「抗菌性」「国産原料」という強みを軸に、競合の多いEC市場でも存在感を発揮しています。
今回は、
- 会社とブランドの背景
- EC販売の挑戦と成果
- 今後の目標(売上・商品展開)
- 海外進出への展望
を中心に、担当者の方に詳しくお話を伺いました。
会社とブランドについて
Xcountry:
まずは、御社について簡単にご紹介いただけますか?
なのらぼ:
はい。私たちMUマテックス株式会社はUBE三菱セメント株式会社のグループ会社であり、主には建材メーカーとして、建物の基礎となるセルフレベリング材や、リニューアル材、防水材を製造・販売するメーカーです。その技術や知見を活かして、古来より利用されてきた「珪藻土」の様々な機能をナノテクノロジーを活用した独自の技術で進化させた商品を開発したのが「なのらぼ」です。
なのらぼは珪藻土を主原料としたバスマットやコースターなど、生活に身近なアイテムですが、私たちはそこに独自のナノテクノロジーを掛け合わせています。
Xcountry:
建材メーカーが日用品へ…かなりユニークな展開ですね。
なのらぼ:
そうなんです。「なのらぼ」という名前自体も、ナノテクノロジーとラボラトリーを組み合わせた造語で、“研究開発を止めないブランド”という思いを込めています。
Xcountry:
たった数年で一般家庭に広く普及した珪藻土バスマット。その最初の開発を手掛けたのは、建材メーカーであるMUマテックス様でした。まさにパイオニア的存在ですが、競合も多いこの市場の中で支持され続ける理由はどこにあるのでしょうか?
なのらぼ:
大きく4つあります。
1つ目は「吸水力」。一般的な珪藻土マットも水は吸いますが、弊社製品は「足に吸いつくような感覚」と言われるほど。本来珪藻土のもつ細孔を独自の技術で微細化に成功。この細孔が他社と違う吸水力を実現しています。
2つ目は「速乾性」。独自技術で微細化した細孔は、吸水はもちろん、放湿にも適したサイズになっており、乾くまでのスピードも速いのが特徴です。
3つ目は「抗菌性」。細孔がカビ菌やダニより小さい為、菌が繁殖しない構造です。
4つ目は「国産へのこだわり」。秋田産の良質な珪藻土を国内工場で加工しており、安心感と品質は他社にはない自負があります。
Xcountry:
なるほど。品質を突き詰めているのが伝わってきます。
Xcountry:
では、EC販売に踏み切った経緯を教えてください。
なのらぼ:
以前からECに挑戦したい気持ちはありましたが、自社だけでは集客の壁を越えられませんでした。担当者を置いてもノウハウ不足で成果が見えず、社内工数だけが増えてしまうのではと不安も大きかったのです。そんな時に御社からサポートの提案をいただき、「今こそ挑戦のタイミングだ」と思い切ることができました。
Xcountry:
スタートしてみて、変化はありましたか?
なのらぼ:
大きいですね。
Xcountryの担当者の対応はとても丁寧で、購入者の目に留まるような商品名やページ作成など、私たちにはないノウハウで具体的にアドバイスをもらえました。正直、専門的な知識がなく難しいと思っていたことも一つひとつ解消していただけて、スムーズに行動へ移せましたね。
さらに想定外だったのは、社内工数が思ったよりかからなくなったこと。 専門的な部分を任せられたおかげで、Amazonにかける時間が激減して、大きく時間をかけることなく立ち上げられ、人員を増やすことなく業務に取り組めました。
Xcountry:
ありがとうございます。売上についてもぜひお聞かせください。 弊社はこれまでにAmazonや楽天で月商数千万円規模まで伸ばした経験や、クラウドファンディングで3,500万円超を達成した実績もあり、立ち上げからスピード感を持って売上を積み上げるノウハウを培ってきました。そうした知見と手法を今回ご一緒させていただきましたが、実際の成果はいかがでしたか?
なのらぼ:
正直、想像以上でした。もっとじっくり時間をかけて育つと思っていたのに、当初の目標を次々と上回り、短期間で大きな節目を突破することができました。EC事業全体としてはまだ会社売上に占める割合は小さいものの、社内での成長率報告では常に130~150%。経営陣からも「これは面白い」と高く評価されています。私自身も、“やってよかった”と心から実感しています。これまで実現できなかった挑戦を、後押ししてもらい実行できたことが大きな成果につながったと感じています。
Xcountry:
今後の目標を教えていただけますか?
弊社としても、今回の取り組みを通じて「正しいやり方で取り組めば短期間でも大きな成果が出せる」という手応えを改めて感じました。今後は、これまでAmazon・楽天・Yahoo!ショッピングなどで積み上げてきた知見をさらに体系化し、パートナー企業様の第二の売上の柱をECで創り出すことを目標としています。
なのらぼ:
短期的には、当初の販売開始時には到底想像できなかった規模の年間売上を目指しています。さらにその先には、月単位でも安定した成果を積み上げられる体制づくりを視野に入れており、今の成長ペースであれば十分に現実的だと感じています。
Xcountry:
具体的に注力している商品は?
なのらぼ:
なのらぼが開発した米びつ用の調湿・脱臭アイテム「お米の守り神」が非常に好調です。御社のサポートを受けてから想像以上にAmazonでヒットし、さらにキッチン用品のドライングプレートも当初の想定を大きく上回る伸びを見せています。こうした成果が大きな追い風となっており、今後はさらなる商品展開やマーケティング戦略の強化につなげていきたいと考えています。
もちろん、主力商品である珪藻土バスマットについても強化を続けていきます。Amazon上での競争は厳しいものの、トップ表示を狙って積極的に戦っています。
Xcountry:
弊社はECサポートに加えて、輸出入のサポートも可能です。なのらぼ様としては、今後の海外展開についてどのようにお考えでしょうか?
なのらぼ:
「ぜひやりたい」という気持ちは強くあります。ただ、現状のリソースでは国内対応で手一杯で、なかなか踏み出せていません。理想は、海外の大手商社などに取り扱っていただくことですね。過去には台湾で販売実績もありました。
EC運営におけるサポートの重要性
Xcountry:
最後に、弊社Xcountryへの期待をお聞かせください。
なのらぼ:
御社には本当に助けられています。Amazon特有の仕様や交渉ごとは、正直我々だけでは難しかった。御社が間に立ってくれるからこそ、スムーズに進んでいます。これからも、新しい広告戦略や商品展開について、一緒に仕掛けていきたいですね。
Xcountry:
貴重なお時間をいただきありがとうございました。
パイオニアとしての技術と想いを持ち続ける「なのらぼ」様の取り組みは、これからの日用品市場に新しい価値を届けてくれるはずです。
弊社としても、今後のさらなる挑戦と成長を全力でサポートさせていただきます。
